なぜリズム感が重要なの?
リズム感が悪いとネガティブな違和感を生む
リズム感の無いギタリストはどれだけ難しいテクニックをこなせても、どれだけ速く弾けても、どれだけスケールへの理解が深くても「ヘタ」のレッテルを貼られます。
なぜなら、リズム感のないギターはリスナーに対してネガティブな違和感を生むからですね。
音楽を聴いたり、テレビで音楽番組で歌手が歌っているのを見て「何か音ハズしてない?」とか「リズムとずれてない?」と感じた事はありませんか?
それがネガティブな違和感です。
ギターでいうと、今では定番となった「弾いてみた動画」、SNSへの動画投稿などで難しい曲にチャレンジしている人がいますが、音を詰め込んだギターソロやリフなどを弾いていても「リズムがズレている」と感じた時点で凄味は薄れますし、「何かへたくそじゃね?」と思ってしまう事もあるでしょう。
リズム感が良いとポジティブな違和感を生む
逆にリズム感が良い人のプレイはポジティブな違和感を生みます。
音楽を聴いていて「おっ!」「なんかカッコいいかも」と惹きつけられる瞬間、ありますよね。
それがポジティブな違和感です。
リズム感が良いギタリストが弾くフレーズは、ギター経験者以外にも響きます。
リズムにジャストで刻まれる詰込み型の速弾き、リズムのウラや間を感じさせるオシャレなフレーズなどは、音楽に詳しくない人をも惹きつけます。
弾いてみた動画やSNS投稿などで言いますと、人気や再生数が伸びている人たちの大半はリズム感が身に付いている人達ですね。
もちろん程度の差はありますが、ギタリストとして周りから「こいつ上手いな」と思われるためにはリズム感がかなり重要になってくるわけです。
どうせやるなら上手いと思われたいですよね。
リズム感を良くするにはどうしたら良いの?
メトロノーム(クリック)は必須
リズムトレーニングをする際、メトロノームを使わずに「足でリズムを取る」「頭の中でカウントする」といった主観的なリズムに合わせて行うのは無意味です。
外的要因による客観的なリズムに合わせる事をかならず意識して下さい。
独りよがりなリズムで弾くギタリストはNGです。
空間にリズムを感じる
「ちょっと何言ってるか分からないです」と思った方もいるかもしれませんが、これは凄く大切です。
メトロノームの音やクリック音を感じるのは当たり前ですが、その間の空間に音符を感じるという事ですね。
基本的にクリック音は4分音符で鳴りますが、8ビートの曲は8分音符、16ビートの曲は16分音符、3連系の曲は3連符を頭の中で鳴らせるように意識しましょう。
クリック音 | ピ | ピ | ピ | ピ |
8ビート | タ カ | タ カ | タ カ | タ カ |
16ビート | タカタカ | タカタカ | タカタカ | タカタカ |
3連 | タ タ タ | タ タ タ | タ タ タ | タ タ タ |
珍妙な表で申し訳ないですが、これは1小節を表にしたものです。
「タカタカ」とか「タタタ」と書いてあるのは4分音符で鳴るクリック音に対して、頭の中でイメージする音ですね。
「分かりづらいわ!楽譜で書け!」というクレームは受け付けません。
これを上手くイメージできるようになると、ウラから始まるフレーズがキレイに決まったり、カッティングの間の取り方なども上達します。
最初はギターを持たなくて良いので、クリック音に対して「タカタカタカタカ…」と声に出して練習して下さい。(変な人だと思われても責任は負いません)
しっかりイメージできるようになったら、ギターを持って好きな曲を弾きながらリズムを口ずさんでみましょう。
ちなみに「タカタカ」の部分は自分の言いやすい言葉でOKです。
定番どころだと8ビートは「ワンエントゥーエンスリーエンフォーエン」16ビートは「タカツクタカツク…」3連は「タツツタツツ…」あたりでしょうか。
3連符のリズムの取り方が苦手という人は、3文字の単語をリズムに合わせると感覚を掴みやすいです。
「パスタ」とか「いくら」といったワードをクリックに合わせて連呼すると3連符が身に付きます。
同様に5連符は5文字の単語を合わせます。
「アメリカン」「イチゴオレ」「うでどけい」など、言いやすいワードなら何でも良いです。
3連符のリズムの取り方や覚え方は下記の記事で詳しく解説しています。
ウラでリズムを取る練習をする
これはクリック音をもとに自分がメトロノームになる練習ですね。
またまた「何言ってんだこいつ」状態かもしれませんが、最終的にはクリック音をリードできるようになる事が目標の練習法です。
クリック音 | ピ | ピ | ピ | ピ |
実際に数えるリズム | タ カ | タ カ | タ カ | タ カ |
まずはシンプルに8ビートのリズムを取る練習が上記の表ですね。
「カ」の部分がウラです。
これが上手く数えられるようになったら下の表のように「タ」を抜いてリズムを取ります。
クリック音 | ピ | ピ | ピ | ピ |
実際に数えるリズム | カ | カ | カ | カ |
そして最終的には下の表のようにクリック音を迎えに行けるようになりましょう。
クリック音 | ピ | ピ | ピ | ピ |
実際に数えるリズム | タ | タ | タ | タ |
これがキレイに出来るようになれば上出来です。
「メトロノーム持ってないです(汗)」という人は、YouTubeにメトロノームの動画がありますのでそれに合わせて口ずさんでみて下さい。
ちなみに私のおすすめメトロノームについてはコチラの記事で紹介してます。
すぐ買いたい!という人向けにリンクも貼っておきます。
いろんな音楽を聴く
リズム感を養う上でいろんな音楽を聴く事はとても重要です。
好き嫌いなく音楽を聴いている人ほど、音楽への適応力も高く、自然とリズム感が身に付いています。
好きな音楽を突き詰めるのも良いですが、この機会に普段聴かない音楽に手を出してみてはいかがでしょうか。
まとめ
というわけでギタリストにとって最も大切な要素とも言える「リズム感」について書いてきました。
大切なのは
・練習時はメトロノームを使う
・リズムを細分化して頭の中で数えられるようになる
・いろんな音楽を聴く
の3点ですかね。
慣れないうちは難しいかもしれませんが、バンドで合わせる時、DTMで打ち込みに合わせる時に必ず役立ちますので、今日から意識して下さい。
リズムが掴めてくるとギターを弾くのがより楽しくなりますし、フレージングのバリエーションもグッと広がります。
最後にもう一度書いておきますが、ギタリストにとってリズム感はマジで大事です。
チョーキングの音感とリズム感は鍛えておくに越した事はありません。
「上手いギタリスト」になるために、日々の練習にリズムトレーニングを取り入れてみて下さい。